BluetoothスイッチBLEキーボードSpaceキー

TouchSwitchの
作り方

ESP32C3 SuperMiniを使って、iPadなどにBluetoothキーボードとして接続し、Spaceキーを押したように操作できるスイッチを作ります。100均のタッチライトケースを利用し、電源スイッチ、電源確認LED、外部スイッチ用ミニジャックも取り付けます。

完成したTouchSwitch
完成例 電源スイッチと、別の外部スイッチを接続できるミニジャックを取り付けたTouchSwitchです。電源を入れると内部のLEDが点灯します。

作成意図

ToySwitchで使っていたESP32C3 SuperMiniを使うと、Bluetoothでつながるスイッチも作れることが分かりました。そこで、iPadの画面操作が難しいお子さんでも、手元の大きなスイッチを押すことでアプリを操作できるように、TouchSwitchを作ることにしました。

TouchSwitchは、iPadから見るとBluetoothキーボードとして接続されます。スイッチを押すとSpaceキーを押したのと同じ信号を送り、対応アプリのページ送りや再生操作に使えます。

同じESP32C3を使った工作でも、VoiceSwitchはアプリを操作するスイッチではなく、ピッコリーネの中に音センサーを入れて、声や音だけでおもちゃを動かすタイプです。TouchSwitchとは役割が違うため、用途に合わせて使い分けます。

このページの考え方
細かな電子工作のすべてを説明するというよりも、どの部品をどう組み合わせ、どの順番で作るのかが分かるように、写真を中心にまとめています。
TouchSwitchをiPadにBluetooth接続している様子
接続例 TouchSwitchをiPadのBluetooth設定から接続しているところです。接続後は、Spaceキー対応のアプリ操作に使えます。

最初に確認すること

電池と電子基板を使う工作です。
100Vは扱いませんが、電池ボックス、DC-DC昇圧基板、ESP32C3 SuperMiniを接続します。ショートや誤配線がないよう、電源を入れる前に必ず配線を確認してください。

必要な部品

今回使った主な部品です。ケースには、100円ショップで販売されている、タッチすると明るく点灯するライトを利用しています。

TouchSwitchに使う主な部品一式
主な部品一式 タッチライトケース、ESP32C3 SuperMini、DC-DC 5V昇圧基板、470µFコンデンサー、電源確認用LED基板、ロックスイッチ、ミニジャック、配線材などを使います。
部品役割
タッチライトケース大きく押しやすいスイッチ部分と、電池ケースを利用します。今回はセリアで販売されているタイプを使いました。
ESP32C3 SuperMiniBluetoothキーボードとしてiPadなどに接続し、スイッチ操作をSpaceキーとして送信します。
DC-DC 5V昇圧基板単4電池3本または充電池3本の電圧を、ESP32C3 SuperMiniで使いやすい5Vへ昇圧します。
470µFコンデンサーESP32の起動やBluetooth通信時の電源を安定させるために使います。
ロックスイッチTouchSwitch本体の電源スイッチとして使います。
元のタッチスイッチ部品ロック式からアンロック式に加工し、押している時だけ入力が入るスイッチとして利用します。
ミニジャック別の外部スイッチを接続するために使います。内蔵スイッチと並列につなぎます。
電源確認用LED基板電源が入っていることを、タッチ面の内部の光で確認できるようにします。
タッチライトケース
タッチライトケース 100円ショップにある、タッチすると点灯するライトをケースとして使います。
ESP32C3 SuperMiniとDC-DC昇圧基板とコンデンサー
メイン部品 ESP32C3 SuperMini、DC-DC 5V昇圧基板、470µFコンデンサーです。
LED基板、ロックスイッチ、ミニジャック
その他の部品 電源確認用LED基板、ロックスイッチ、外部スイッチ用ミニジャックを使います。

全体のしくみ

TouchSwitchは、BLEキーボードとしてiPadやパソコンに接続します。内蔵スイッチまたは外部スイッチを押すと、ESP32C3 SuperMiniがSpaceキーの押下として送信します。

TouchSwitchのしくみ 内蔵スイッチ タッチ面を押す GPIO4へ入力 ミニジャック 外部スイッチも接続可 ESP32C3 BLEキーボード Spaceキーとして送信 iPad・PC Bluetooth接続 対応アプリを操作 電池 → 5V昇圧 ESP32とLEDへ給電
ポイント
内蔵スイッチと外部スイッチ用ミニジャックは並列に接続します。どちらのスイッチを押しても、ESP32C3 SuperMiniのGPIO4がGNDにつながり、Spaceキー入力として送信されます。

ESP32C3 SuperMiniへプログラムを書き込む

ケースに組み込む前に、TouchSwitch用のプログラムを書き込み、必要に応じて番号を変更しておきます。複数台作る場合は、TouchSwitch01TouchSwitch02 のように番号を分けると、Bluetooth設定で見分けやすくなります。

書き込み前の確認
ESP32C3 SuperMiniをUSBでパソコンに接続して書き込みます。書き込みと番号変更が終わってから、DC-DC昇圧基板やスイッチ配線を接続してケースに固定します。

作り方の流れ

ここでは、実際の製作の流れを写真で追っていきます。写真はタッチまたはクリックすると、大きく表示できます。

タッチライトケース

ケースに使うタッチライトを用意する

スイッチに使用するケースは、100円ショップにある、タッチするとその部分が明るく点灯するライトです。現在はダイソーではなく、セリアで販売されているタイプを使いました。

ESP32C3 SuperMini、DC-DC昇圧基板、コンデンサー

メイン部品を確認する

ESP32C3 SuperMini、DC-DC 5V昇圧基板、470µFコンデンサーを使います。ESP32C3 SuperMiniには、組み込み前にTouchSwitch用プログラムを書き込み、番号も変更しておきます。

LED基板、ロックスイッチ、ミニジャック

その他の部品を確認する

外部スイッチ接続用のミニジャック、電源用のロックスイッチ、電源確認用の100Ω抵抗付きLED基板を使います。

ケースに電源スイッチとミニジャック用の穴を開けた状態

ケースに穴を開ける

裏の壁掛け用の穴に合わせて、ロックスイッチを外から操作できるように大きめの穴を開けます。ドリルまたは半田ごてで加工します。このすぐ右側に、ミニジャック取り付け用の穴も開けます。

元から付いていた部品を外した状態

元の部品を外す

初めから付いていた基板やスイッチ部品を外します。ケース、電池ボックス、大きなタッチ面はそのまま利用します。

ロック式スイッチの止め具を外す前

元のスイッチ部品を分解する

元から付いていたスイッチ部品の止め具を外し、内部のピンを取り外せるようにします。

スイッチ部品のピンとバネを外した状態

ロック機構を外す

内部からピンを取り外すと、ロック式からアンロック式に変わります。押している時だけ入力が入る、外部スイッチとして使いやすい動作になります。

スイッチ内部の小さいバネを短く調整した状態

スイッチ内部の小さいバネを短くする

ロック機構を外した時に、元からスイッチ内に入っている小さいバネも確認します。このバネが強いと、メインの2つのバネを軽いものに交換しても、まだ押した感じが硬く残ります。写真のように小さいバネを半分程度に切断し、6.5mm前後の長さに調整すると、ちょうどよい軽さになりました。短くしすぎると戻りが悪くなる可能性があるため、少しずつ調整します。

アンロック式に加工したスイッチ部品

アンロックスイッチとして使う

加工後のスイッチ部品です。タッチ面を押した時だけ接点が入り、離すと戻るスイッチとして利用します。

DC-DC昇圧基板にコンデンサーを付けた状態

DC-DC昇圧基板にコンデンサーを付ける

3本入る電池ケースなので、充電池なら約3.6V、乾電池なら約4.5Vになります。DC-DC 5V昇圧基板で5Vにし、電源安定用に470µFコンデンサーを付けます。VOにも配線しやすいようにピンを入れておきます。

DC-DC昇圧基板に複数のGND線をまとめて接続した状態

DC-DC昇圧基板へ配線する

DC-DC基板のGNDには、電池ケースのマイナス、アンロックスイッチへ行くマイナス、ESP32C3のGNDへ行くマイナスの3本が入ります。少し長めに被覆をむき、より線の状態で束ねて半田付けしてから接続します。VIには電源スイッチを通ったプラス線、VOにはESP32の5Vへ行く線を接続します。

アンロックスイッチとミニジャックを並列接続した状態

内蔵スイッチとミニジャックを並列に接続する

アンロックスイッチとミニジャックを並列に接続します。内蔵スイッチを押しても、ミニジャックに接続した外部スイッチを押しても、ESP32C3のGPIO4にGNDが入るようにします。

電源スイッチ固定のためにケース内側を加工している状態

電源スイッチ固定用にケースを加工する

電源スイッチとなるロックスイッチを固定するため、半田ごてを当てて、壁掛け用のプラスチック部分を加工します。

ロックスイッチが奥に入らないように加工した状態

電源スイッチが奥へ入らないようにする

ケース内のプラスチックを押さえとして使い、電源スイッチを押しても奥に入っていかないようにします。

電源スイッチとLED基板を接続した状態

電源スイッチとLED基板を付ける

電源が入ると、ESP32C3とLED基板にプラスが入るように接続します。この配線では、電源スイッチから2本のプラス線が出ています。LEDが点くことで、電源の状態を確認できます。

テスターでDC-DC昇圧基板の出力電圧を確認している状態

5Vに昇圧されているか確認する

テスターをつなぎ、電源を入れた時にDC-DC昇圧基板から5Vが出ていることを確認します。写真では、3.6Vの充電池から5Vへ昇圧されていることを確認しています。

ESP32C3 SuperMiniに配線している状態

ESP32C3 SuperMiniを接続する

ESP32C3 SuperMiniを接続します。半田付けの熱で基板を傷めないよう、写真ではウェットティッシュを巻いて作業しています。5Vは必ず 5V 端子へ入れ、3V3 端子と間違えないようによく確認します。

各部品をホットボンドで固定した状態

パーツを固定する

それぞれのパーツをホットボンドで固定します。電池ケースの上に出ていたプラスチックの突起は、ニッパーでカットしておきます。ESP32C3の下には厚紙を貼って固定し、配線部分もホットボンドで絶縁します。

ケースに基板と配線を収めた状態

ケースに収めて配線の長さを確認する

スイッチカバーを付けずにケースに合わせたところです。ミニジャックへ行く紫の配線は、85mmくらいあるとちょうどよい長さでした。

交換用の軽いバネ

メインの2つのバネを交換する

タッチ面を戻すメインの2つのバネも、最初から付いていたものは子どもが操作するには硬めです。0.3mm径、6mm幅、20mm長くらいのバネに交換すると、スイッチ操作がさらに軽くなります。

完成したTouchSwitch

完成

電源スイッチ、電源確認用LED、外部スイッチ用ミニジャックを備えたTouchSwitchの完成です。電源を入れると、タッチ面の内部にLEDが点灯します。

iPadとの接続確認

完成したら、iPadのBluetooth設定からTouchSwitchを接続します。接続後、Spaceキーに対応したアプリで、スイッチを押してページ送りや操作ができるか確認します。

TouchSwitchをiPadに接続した状態
Bluetooth接続 TouchSwitchがiPadに無事接続できました。複数台作る場合は、番号を分けておくと選びやすくなります。
完成したTouchSwitch
完成後の本体 大きなタッチ面を押すことで、Spaceキー入力としてアプリを操作します。ミニジャックに別のスイッチを接続して操作することもできます。
確認できた使い方
TouchSwitchをiPadにBluetoothキーボードとして接続し、Spaceキー対応のアプリを操作できました。実際に動作させる様子は、使用動画で確認できます。

相談・問い合わせ

TouchSwitchに関心のある方、作り方について確認したい方、実際のアプリ操作や外部スイッチとの組み合わせについて相談したい方は、下記フォームからお知らせください。すぐに対応できるとは限りませんが、相談内容に沿うよう対応させていただくとともに、今後の改良や情報整理の参考にしたいと思います。

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